刀ミュと刀ステ、どちらも大人気な刀剣乱舞の2.5舞台ではありますが、5周年を超えて作品数もかなり多くなり、出演男士が増えるごとに更にキャストも分かり辛くなっていきました。
「何が違うのが分からない」
「キャスト増えすぎて誰がどれ?」
「愛刀が出るなら見てみようかな…あれこっちじゃない?」
「刀ステの出演男士かと思ってTwitterを追ったら刀ミュの方だった(失礼)」
なんてこともよくある悩みの一つです。
というか実際自分がやらかした事例です。
これから視聴しようと思ってる人や今更聞けない…なんて人へ向けて、刀ミュと刀ステの違いやキャストの違いなど分かりやすくまとめてみました。
刀剣乱舞とは
『刀剣乱舞』とは、DMMゲームズ(現EXNOA)とニトロプラスが2015年に共同製作したPC版ブラウザゲームです。
西暦2205年、時の政府は過去に干渉して歴史を改変しようとする歴史修正主義者に対抗するべく、物の心を励起する技をもつ審神者(プレイヤー)が呼び出した刀剣に宿った付喪神である「刀剣男士」を過去に送り出し、歴史を守るため戦っていくというゲームです。
ニトロプラスの取締役は虚淵玄 さん。
「沙耶の唄」や「まどか☆マギカ」、「Fate/Zero」など多くの作品に携わっており、知っている人も多いのではないかと思います。
芝村裕吏が世界観監修に関わっており、氏がゲームデザイナーを務めた『高機動幻想ガンパレード・マーチ』もかなりハマってやり込んでいました。
そんな期待大なニトロプラス✖芝村✖刀剣✖擬人化の「刀剣乱舞」…絶対好きになるやつじゃん!と自分も速攻で事前登録をキメた作品です。(そして開始日を間違えるという…)
刀剣乱舞は様々なメディアミックスがされており、2015年にミュージカル化(刀ミュ)、2016年に舞台化(刀ステ)、さらに2016年には「とある本丸における刀剣男士たちの花丸な日々」を描いたテレビアニメ「刀剣乱舞–花丸–」、2017年は史実をふまえた本格剣戟アクションのテレビアニメ「活撃 刀剣乱舞」が放映されました。
2019年には刀ステのキャストを起用された実写劇場版『映画刀剣乱舞–継承–』が公開。
そして「刀剣乱舞–花丸–」が2022年5月20日に「雪ノ巻」、7月8日に「月ノ巻」、9月1日に「華ノ巻」がそれぞれ劇場限定上映予定となっています。
その他漫画、アンソロ、キャラソン、ラジオ、グ.htmlッズ、刀剣を所蔵する美術館や博物館とのコラボなど多数の展開がされ、どんどん広がり続ける刀剣乱舞の世界。
正直なところ、刀剣乱舞に関わる入口は多いのですが裾野が広すぎて登頂するまで時間がかかると感じています。
今回は2.5次元舞台である刀ミュと刀ステについてのまとめを紹介していきたいと思います。
刀ミュとは
刀ミュとは大人気ゲーム「刀剣乱舞」をミュージカル化した舞台になります。
刀ミュは1部に劇中歌が満載のミュージカルで演じられ、2部では刀剣男士たちがオリジナル衣装に着替えて歌って踊るライブの二部構成です。
1部ではミュージカル観劇を楽しみ、2部ではペンライトとうちわを振る魅力的なライブの熱狂が楽しめるという豪華仕様!
1部の本編でどんだけ情緒がメシャっと潰れていても2部のライブではテンションが上がります(情緒が迷子ともいう)
本編では歴史を守るべく過去へ跳んだ刀剣男士たちと歴史上の人物たちや元の主との葛藤などが描かれていきます。
歴史を正しく守ること=源義経や土方歳三など刀剣男士たちの元の主の死を見届けることでもありますからね…。
刀ミュ作品は大雑把に分けて①本編 ②単騎・双騎 ③真剣乱舞祭 ④単発の特別公演があります。
公演ごとに話はほぼ独立していて出演男士もかなりがらりと変わるので、「前作を見てなくても今作からでも大丈夫!」とおすすめできるのも良い点だと思います。
今のところ完全に繋がっている作品といえば「三百年の子守唄」→「葵咲本紀」くらいでしょうか。
三日月宗近についての言及があるのですが、時系列も公演順と考えて良いです。
ミュージカルで歌った音楽CDはオリコンチャート上位を取り続け、2018年の第69回NHK紅白歌合戦に出演するなどの大人気!
- 原案 – 「刀剣乱舞-ONLINE-」(DMMゲームズ(現EXNOA)/Nitroplus)
- 演出 – 茅野イサム
- 脚本 – 御笠ノ忠次(本名:伊藤栄之進)
御笠ノ忠次(本名:伊藤栄之進)氏が手掛けた作品は舞台「幽☆遊☆白書」、舞台「文豪ストレイドッグス」、「東京喰種トーキョーグール」の舞台・アニメ・映画のシリーズなど。
ホロリと涙させるシナリオに、ワクワクするアクション、更に華やかなショーまで魅せてくれるという引き出しの多さに圧倒させられます。
刀ステとは
ストレートプレイという歌唱を含まない演劇を行う刀剣乱舞のステージが刀ステと呼称されています。
刀ステはたま~に劇中歌やエンディング曲があるものの、ほとんどが演技のみで進められていきます。
ギャグパートもありつつ、これまた情緒が捻じ曲がること必至の重厚なシナリオドラマと圧巻の殺陣が展開。
2次元特有のビジュアルの再現度も高く、「映画 刀剣乱舞」では刀ステキャストがほぼそのまま採用されました。
ちなみに刀ステはシリーズとして根底がほぼ繋がっているので、外伝があったとしても「だいたい本編」です。
刀ステの視聴おすすめ順についてはこちら紹介しています。
- 原案 – 「刀剣乱舞-ONLINE-」(DMMゲームズ/Nitroplus)
- 演出・脚本 – 末満健一
末満氏の手がける作品は舞台『TRUMP』シリーズ、舞台『K』シリーズ、舞台『鬼滅の刃』など。
共通するのは「絶望の中に見える希望」というか「シビアな展開」というか…「緻密なシナリオ構成と共にお出しされる過酷な物語」という感じでしょうか。
「血も涙もない脚本家」だの「彼が好きなように脚本書いてたら刀ステはもっと悲劇だった」だの言われる辺り、色々な意味で凄い脚本家だと思います。(褒めてます)
刀ミュと刀ステのキャスト比較一覧
出陣男士 |
刀ミュ |
刀ステ |
三日月宗近 |
黒羽麻璃央 |
鈴木拡樹 |
小狐丸 |
北園涼 |
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石切丸 |
崎山つばさ |
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岩融 |
佐伯大地 |
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今剣 |
大平峻也 |
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大典太光世 |
雷太 |
磯野 大 |
ソハヤノツルキ |
中尾暢樹 |
飯山裕太 |
数珠丸恒次 |
高本 学 |
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にっかり青江 |
荒木宏文 |
佐野真白 |
鬼丸国綱 |
林 光哲 |
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鳴狐 |
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一期一振 |
國島直希 |
廣瀬大介 本田礼生 |
鯰尾藤四郎 |
杉江大志 前嶋 曜 |
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骨喰藤四郎 |
三津谷 亮 北川尚弥 |
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前田藤四郎 |
大崎捺希 |
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博多藤四郎 |
木津つばさ |
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五虎退 |
設楽銀河 |
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薬研藤四郎 |
北村 諒 |
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大包平 |
松島勇之介 |
加藤将 |
鶯丸 |
前山剛久 |
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明石国行 |
仲田博喜 |
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千子村正 |
太田基裕 |
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蜻蛉切 |
spi |
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物吉貞宗 |
横田龍儀 |
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太鼓鐘貞宗 |
橋本祥平 |
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亀甲貞宗 |
松井勇歩 |
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燭台切光忠 |
東啓介 |
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大般若長光 |
京典和玖 |
川上将大 |
小竜景光 |
長田光平 |
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江雪左文字 |
輝馬 瀬戸祐介 |
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宗三左文字 |
佐々木喜英 |
|
小夜左文字 |
納谷 健 |
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加州清光 |
佐藤流司 |
松田 凌 |
大和守安定 |
鳥越裕貴 |
植田圭輔 |
歌仙兼定 |
和田琢磨 |
|
和泉守兼定 |
有澤樟太郎 |
田淵累生 |
陸奥守吉行 |
田村心 |
蒼木 陣 |
山姥切国広 |
加藤大悟 |
荒牧慶彦 |
山伏国広 |
横山真史 |
|
堀川国広 |
小越勇輝 阪本奨悟 |
小西詠斗 |
蜂須賀虎徹 |
高橋健介 |
後藤大 |
浦島虎徹 |
糸川耀士郎 |
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長曽祢虎徹 |
伊万里有 |
松田岳 |
髭切 |
三浦宏規 |
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膝丸 |
高野洸 |
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大倶利伽羅 |
財木琢磨 牧島輝 |
猪野広樹 |
へし切長谷部 |
木原瑠生 |
和田雅成 |
不動行光 |
椎名鯛造 |
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獅子王 |
伊崎龍次郎 |
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小烏丸 |
玉城裕規 |
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同田貫正国 |
武子直輝 |
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鶴丸国永 |
岡宮来夢 |
染谷俊之 健人 |
太郎太刀 |
小林涼 |
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次郎太刀 |
小坂涼太郎 |
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日本号 |
成松慶彦 |
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御手杵 |
田中涼星 |
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巴形薙刀 |
丘山晴己 |
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篭手切江 |
田村升吾 |
大見拓土 |
日向正宗 |
石橋弘毅 |
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南泉一文字 |
武本悠佑 |
谷水力 |
山姥切長義 |
水江建太 |
梅津瑞樹 |
豊前江 |
立花裕大 |
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南海太郎朝尊 |
三好大貴 |
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肥前忠広 |
石川凌雅 |
櫻井圭登 |
桑名江 |
福井巴也 |
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水心子正秀 |
小西成弥 |
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源清磨 |
佐藤信長 |
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松井江 |
笹森裕貴 |
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古今伝授の太刀 |
塚本凌生 |
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地蔵行平 |
星元裕月 |
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太閤左文字 |
北乃颯希 |
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五月雨江 |
山﨑晶吾 |
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大千鳥十文字槍 |
近藤頌利 |
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泛塵 |
熊谷魁人 |
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一文字則宗 |
内藤大希 |
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村雲江 |
永田聖一朗 |
表にすると分かりやすい気がしますが、実装に結構差がありますね。
刀ミュはだいたい1公演に1部隊(6振り)くらいの参戦に対して、刀ステは基本6振り以上、多いときは19振りという大人数です。
特に刀ステ本丸は慈伝で実装男士はかなり増えました。
まぁ、メインを張る刀剣男士たちの入れ替わりが刀ステの方が少ない、というのはあります。
その分、刀ミュでは出陣男士はかなり変わる(新刀剣男士が参戦しやすい)=過去作に出た男士たちの本編への出陣が少なくなるという点もあるので一長一短でしょうね。
だからこそ今まで実装された刀剣男士たちが参戦する真剣乱舞祭が楽しみでもあるのですが。
また、刀ミュ刀ステともに「三日月宗近に纏わる物語」だと公式から言及されています。
主軸なだけあってどちらの三日月宗近も魅力的で人気ですね。どっちが人気か、はさすがにちょっと分からないです。
あえて言うなら、視聴者を含めたそれぞれの本丸での三日月宗近の解釈によるのだと思います。
個人的な解釈にもなるのですが、刀ミュ本丸の三日月宗近は神秘的で、「神様」としての側面が強いように感じます。
アイドル並みに歌って踊っているのに、それらが「美しい所作」「舞い」だと感じる衝撃よ。
厳島神社での特別公演は「神社」という静謐な場であることも相まって神々しさすらありました。
一方で刀ステは秘密を抱えたミステリアスさや歴史を刻んできた貫禄があります。
更には人間のように思い悩んだり本丸内での人としての交流を楽しむような、飄々としたおじいちゃんみがある個体です。
殺陣の技量も素晴らしく、刀剣としての矜持が高い。いわゆる「刀剣男士」としての意識が強いように感じています。
どちらが良い悪いというよりは、「自分の解釈に合うか」もしくは「うちの子と違う、とある本丸の個体だ」と受け入れられるかどうかなのではないかなと思います。
刀ミュと刀ステの違い
端的にいうと、「華やかなミュージカルと重厚なストレートプレイの違い」という感じでしょうね。
もちろん刀ミュにも泣けるシナリオがあり、刀ステにも壮観な和傘と歌のエンディング曲などがありますが、比率として分かりやすくすると、こう分けられると思います。
主な違い |
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刀ミュ |
・二部構成でライブパートあり ・歌とダンスのミュージカル ・作品毎の繋がりは薄い ・新刀剣男士を出しやすい ・1公演に出陣男士6振り ・紅白など歌番組に出演 ・ライブパートにうちわ等応援グッズOK |
刀ステ |
・殺陣が重厚 ・歌やダンスのないストレートプレイ ・シリーズを通しての繋がりあり ・主軸のメンバーの入れ替わりが少ない(特に第一幕) ・1公演に出陣男士6~19振り ・刀ステキャストで映画作成あり ・応援グッズ持ち込み不可 |
あとはそれぞれでぽっかりと実装されてない男士たちから、今後来そうな話も想像するのも楽しいですね。
ミュ・ステともに南泉以外の一文字派や沖縄刀剣がまったく実装されていません。
刀ミュでは左文字や一期・鳴狐・白山など含めた粟田口が、刀ステでは虎徹や徳川周囲(蜻蛉切・物吉・千子村正・御手杵など)の刀がいなかったりと、今後のそれぞれのドラマを想像すると楽しいです。
刀ミュで粟田口が今後続々出演して、粟田口派による歌唱:AWT48「恋と浄土の八重桜」(「刀剣乱舞–花丸–」7話エンディング曲)みたいなの歌われたら滅茶苦茶テンション上がりそうですね。
あとは三条派のスタンスの違いも顕著なんじゃないでしょうか。
刀ミュの方は加州清光と共に第一作目から三条派5振りが参戦してます。
つまりは刀ミュの本丸内でもリアルでも、三条派は経験と実力のある古参勢なんですよね。
明言はされていないと思いますが、刀ミュ本丸の初期刀が加州だとしたら三条派と同列の本丸内最古参!という滾る設定になります。
一方の刀ステは、参戦している三条派は三日月宗近一振りのみ。
第一作目から参戦の山姥切国広は初期刀とされていますが、三条派唯一の三日月宗近との関りも含めて徐々に成長していく過程が描かれていきます。
今剣すらいないなんてことは無いと思うのですが、刀ステの展開と今のこの現状が余計に三条派のミステリアスさを掻き立てていますね。
この先ステ本丸では三条派が三日月とどう関わっていくのか楽しみでもあり怖くもあります。
刀ミュ脚本家の御笠ノ忠次氏と刀ステ脚本家の末満健一氏の対談によると、ストーリーの軸が被らないように(例えば刀ステで歌仙メインの時は刀ミュでは別の刀剣男士にスポットを当てるなど)話をしてるそうなので、それぞれの本丸で描かれる様々な物語が待ち遠しいですね。
まとめ
刀ミュは1部に劇中歌が満載のミュージカルで演じられ、2部では刀剣男士たちがオリジナル衣装に着替えて歌って踊るライブの二部構成。
そのため、ライブやコンサートが好きな方に刀ミュは特におすすめです。
刀ステは迫力ある殺陣と歌唱を含まないストレートプレイという演劇中心。
深い世界観とシリアスなストーリーに没入したい場合は刀ステがおすすめです。
もちろん出陣する男士で選んでも良し、演者で選んでも良し。
それぞれの本丸で語られる物語を楽しんでください。
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