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【刀ステ】心伝 つけたり奇譚の走馬灯のネタバレあり感想レポ

刀剣乱舞

刀剣乱舞シリーズのファンなら絶対に見逃せない舞台、「心伝つけたり奇譚の走馬灯」が2024年6月より公開されました。

この記事では物語のあらすじ、各キャストの熱演や迫力ある殺陣シーンについて、舞台セットや演出などについて感想レポで舞台の魅力をたっぷりお届けします。

動画配信で気軽に視聴できるので、まだ観ていない方も、もう一度感動を味わいたい方も、ぜひこの機会に配信をチェックしてみてください。

心伝 つけたり奇譚の走馬灯のあらすじ

舞台「刀剣乱舞」心伝つけたり奇譚の走馬灯は、ゲームの「特命調査:慶応甲府」を基にした物語です。

歴史上の人物や史実について、ゲーム内での慶応甲府はどんなものかという詳細やスターフライヤーコラボ、公演前の考察はこちらも参照してください。

簡単にまとめると今作は新選組と新選組刀剣が中心の物語です。

慶応4年7月に新選組が戦った戊辰戦争の戦地の一つである甲州の躑躅ヶ崎での敗戦により、新選組局長 近藤勇は処刑されてしまうという、新選組の転機となる戦い。

歴史修正により変わってしまった世界に新選組刀剣が調査に向かいます。

公式のあらすじ紹介はこちら。

慶応4年7月。
本丸への入電を受け、加州清光を隊長に、大和守安定、和泉守兼定、堀川国広、長曽祢虎徹、孫六兼元の六振りは、
戊辰戦争の戦地のひとつである甲州の躑躅ヶ崎に到着。
政府から派遣されてきた監査官と合流する。
加州清光や大和守安定を「坊主」呼ばわりする謎めいた監査官曰く、
ここはすでに何者かによって行われた歴史改変により「放棄された世界」だという。

監査官の紹介で、新政府側の軍勢である迅衝隊の総督と面会を果たした刀剣男士たち。
史実では板垣退助が率いていたはずの部隊だが、彼らの前に総督として現れたのは別の男……
元新選組にして御陵衛士の生き残りのひとりであった。
加州清光たちは、歴史改変が及ぼした影響を目の当たりにする。
また、本来ならば甲州勝沼の戦いを優位に進めるはずの新政府軍に先駆け、甲陽鎮撫隊局長・近藤 勇率いる軍が、すでに甲府城へ入城。
総督の話によれば、もはや瓦解寸前であった組織をある男が一変させたのだという。
その男の名は、沖田総司。
病に伏していたはずの沖田が戦線復帰していることに動揺を隠せない大和守安定を制し、状況を聞き出そうとする加州清光。
なんと沖田と共に、すでにこの世を去ったはずの者たちまでもが戦線に戻ってきているという。

甲府城を占拠する甲陽鎮撫隊──即ち元新選組の面々は、人間なのか、はたまた人ならざるものか。
その正体を探るべく、刀剣男士たちは迅衝隊に手を貸す形で甲府城へと向かう。
進軍する先で待ち構える甲陽鎮撫隊との戦いが始まろうとしている。

刀ステ公式サイト

ゲームではあんなサラッと流した内容がここまで重くなるとは…。

改めて慶応甲府に新選組刀剣+陸奥守を連れて行ったことが申し訳ない気持ちになりました。

今までの刀ステシリーズを知らなくても問題なく見ることができるので、刀ステ入門編としてもおすすめ。

新撰組が好きな人にはぜひ観てほし

なんなら刀剣乱舞をまったく知らなくても大丈夫。

「刀の付喪神(擬人化)の刀剣男士が歴史を守るために戦っていて、今作の刀剣男士は新選組の刀」
という前提を押さえていたら今作の心伝単体から観始めても問題ないのでぜひ。

新撰組が好きで新撰組に夢見たことがある人はマジで観て。

自分の中の新撰組オタクの部分が大号泣した。

舞台「刀剣乱舞」心伝つけたり奇譚の走馬灯は、以下のリンクから視聴できます。今すぐチェックして、素晴らしい舞台の世界に浸りましょう!

もし刀ステ初見で他の作品も見てみたい人や気になるという人は過去の舞台も素晴らしい作品ばかりなので、以下のリンクからまとめ記事をチェックしてみてください。

刀ステ作品はほとんどが続き物(特に慈伝までのシリーズ)ですが、刀ステ初心者に個人的おすすめがこちら。

  • 虚伝:始まりの物語、織田信長と織田刀剣が中心
       本能寺の物語
  • 維伝:土佐組、土方組+鶴丸国永、小烏丸の鳥太刀
       文久土佐の物語

心伝 つけたり奇譚の走馬灯の感想

刀剣乱舞の知識はなくても大丈夫とは書きましたが、新選組に関する知識があるとより楽しいと思います。

ちなみに自分の新撰組の知識は、新撰組血風録、燃えよ剣、風光る、PEACE MAKER、FGO(型月)、薄桜鬼etc。

偏ってる自覚はある。

全体の感想

「刀剣乱舞、開始する。いっちょやってやろうじゃないか」

兼さんのこのセリフで幕が開くと、一気に舞台の世界に引き込まれました。

日替わりだと思いますが、自分たちが毎日聞いてる「始まりの音」ですね。

心伝は「愛」によって改変された歴史なんだということがバチバチに感じられて泣いてしまいました。

というかほぼ中盤から後半にかけて嗚咽混じりに泣き通した。

配信を家で見て良かった。

会場ならともかく、外でiPad観ながら号泣するヤバいオタクが爆誕するところでした。

現地で声出して泣かないように慣れようと3回以上配信を見ましたが見るたびボロボロに泣いてるので、たぶん現地でも泣きます。

物語は【沖田総司がなぜ歴史を変えようとしたのか】というのが作品の中核にあります。

ただ辛い悲しいだけでなく、一抹の清涼感すらある。

刀剣乱舞のストーリーは歴史を変えさせないために戦うものですが、特命調査に限っては「歴史の守護に失敗してすでに変えられてしまった歴史の調査」になります。

特命調査の物語は維伝・綺伝・今作の心伝の3つ。

維伝は「生きていて欲しい」という願いで歴史を変えてしまい。

綺伝は「生きたい」と明確な意志で歴史を変えた。

心伝は何よりも「近藤勇を武士として死なせてあげたい」「戦って死にたい」という願いでした。

だから例え刀剣男士に負けて歴史を修正されたとしても武士として戦い、近藤勇が満足して死ねたのなら彼らの願いは叶ったんだと思います。

観劇後に爽やかな気持ちで終われるのは彼らが願いを叶えたからなんでしょうなきっと。

五稜郭の戦いについて土方歳三や和泉守兼定たちのその後の物語は刀ミュむすはじをご覧ください。

沖田総司も近藤勇も、自らの武士道を生き切ったのだと思えた心伝は新選組好きからしてもありがとうと叫びたい作品でした。

心伝という物語は愛の物語です。

開幕から泣いた

冒頭5分で山南さんなんさんと沖田総司とのやりとりで泣いた。

山南さんが時間遡行軍の存在をすでに知っているというのは、今までを思うと今作はこの人がキーマンなのかと思いました。

山南さんが沖田総司に斬られたのは諸説あり、後世の【つけたりし物語】なのだと知って驚きましたね。

開始5分でタイトルの一部が回収された。

史実の曖昧さや諸説を積み重ねることで小さな改変を繰り返して慶応甲府の大きな改変を成した。

山南さんはやっぱり参謀ですな。

あと個人的に山南さんを「さんなんさん」という呼び方は好きだったりします。
かわいいし、この人だけを呼んでる感じがして。

オープニング

全員がそのまんますぎる。

特に今回2.5お初の孫六兼元の名乗り格好良すぎた。立体で見る破壊力がヤバすぎんか???

洋装の沖田総司はビジュアル公開でも見ましたが、有り得なかったはずの歴史への愛しさと無常感がすごい。
病に倒れなかった世界線でしか見れない服装ですよ…。

そして加州と安定の赤と青、黒と白で安光組シンメ具合が目に楽しい。

コンビは殺陣もシンクロしててやっぱり完成度が高いんですよ。

オープニングからワクワクします。

走馬灯を見る

慶応甲府にやってきた刀剣男士たちは新政府軍に力を貸して新選組と…いや甲陽鎮撫隊と戦っていきます。

隊士を倒すと同時に彼らの過去の物語を不思議な走馬灯のように刀剣男士たちは見ていきます。

新撰組刀剣が、新撰組として戦う姿で泣く。

ダンダラ羽織を着た刀剣男士たちが戦うシーンは、まさにファンが「観たかったもの」じゃないですかね。

元の主と刀剣男士が関わるところもみんな好きでしょう。

元主から酒を勧められたりするのいいなぁ…😭

沖田総司と沖田刀の舞も最高。

沖田総司が扇を持って舞うことで、一文字則宗が扇子を持っていることにも意味ができるのすごくないですか?

末満さんヤバいな。

そして加州清光、大和守安定、和泉守兼定、堀川国広、長曽祢虎徹、孫六兼元が新選組の隊士として一緒に元の主と一緒にいる。

  • あり得ないはずの過去。
  • 付け足された物語。
  • 新選組隊士たちが最期に見る夢。

これが「つけたり奇譚の走馬灯」という訳ですね。

タイトル回収が素晴らしく上手いのですが普通に泣きそう。

キャスト感想

キャストの演技力には本当に圧倒されました。

新撰組刀剣たちがダンダラ羽織を着て戦う姿や、刀剣男士たちが元の主を愛し慕う姿に泣ける。

後半ずっと泣いてました。

加州清光

加州があまりにも加州清光。

加州清光という刀は見た目はどちらかというと綺麗系だし、戦い方も荒っぽい。

ただそれを「愛されたい」という一念で可愛くあろうと頑張ってる世界一可愛い刀なんですよ。

で、刀ステの松田加州は素の格好良さを絶妙に隠して可愛くしようと頑張ってる世界一可愛い刀でした。

殺陣の中で加州の腕にマフラー🧣が引っかかったとき身だしなみを整えるみたいに自然に直したの加州らしくて好き。

ラストはもう色々なものがこみ上げてしまうんですが、一言で言うと愛しかない。

大事にするよ。愛してる。

大和守安定

見た目が最高に可愛いのに、あの可愛い顔から出てくるドスの効いた出陣ボイスやっぱ良いですな。

戦闘時の狂犬ポメ具合も最高です。

ゲームと今作を見た後で思ったのは、「安定を一緒に行かせてくれてありがとう」でした。

ゲームだと慶応甲府には加州しか前面に出てこないんですよ。

加州の隣に大和守安定がいてくれて良かった。

互いが互いの救いだったんじゃないでしょうか。

沖田君の前で子どもみたいに泣きじゃくる安定にこっちの涙腺も崩壊した。

泣きながらも台詞は聞きやすく明瞭で、なんだこれ植ちゃんの技量やべえな。

長曽祢虎徹

長曽祢さんすでに天保江戸に出陣してるとサラッと流されたのですが…!

つまり恐らく蜂須賀と一緒に出陣してるし源清磨とも回想済みってことですね!?

それらを乗り越えてからの慶応甲府とかもうやり切るしかないじゃん!

近藤勇と真正面から対峙する、何のしがらみもない状態で、最初で最後になるかもしれない邂逅とか胸熱。

近藤勇が長曽根さんと退治して「さすが虎徹」と褒めるとき、苦しそうな長曽祢さんが辛いなぁ。

長曽祢さんは振り切るみたいに「自分は贋作だ」と答えるけど、それに対しても近藤さん「だからどうした。お前が名刀であることに変わりはない」と答える。

人たらし・刀たらしだな近藤さん。ズルい人だ。

あと率直に言って真剣必殺のはだけ具合ヤバない???虎徹の脱ぎっぷりも完全再現なんだが。

長曽祢さん露出が凄すぎていいんですかってなる。

和泉守兼定

お久しぶりの兼さん。

新選組の禁令を述べる和泉守兼定ログボまんまだったりとか。
土方歳三(下戸)に酒を勧められる和泉守兼定(下戸)とか。
兼さんが土方さんをキラッキラした目で見つめてて、兼さん格好良くて強くて土方さん大好きな男児。

真剣必殺のときも羽織を片手に、立ち絵のまんま。あまりに美。
完成度高いというか、めちゃくちゃ似合ってる。
和泉守兼定として存在してる。

「おーら目潰しだ!」って台詞は兼さんの戦闘台詞で、砂を使って何でもありの戦法なのかと思いきや…目潰しが刀で目を斬りつけるとか、刀の付喪神として解像度が高いな!?

堀川国広

かわいい。

維伝ではまだ未成年だったんですが、今作でもさらに可愛いし殺陣も演技も最高に堀川でした!

兼さんが局中法度を述べるときにも、「頑張れ」ってしてて可愛い。

随所で兼さんを支えるのはさすがの小刀って感じでした。

普段や兼さんと一緒だとめちゃくちゃ可愛いんですが、戦いになると一転して「結構邪道でね」と敵をぶっ刺しに行くのあまりにも堀川国広。

孫六兼元

孫六兼元の名乗りが格好良すぎる。

孫六兼元が「三本杉が前を切り開こう」と言ったシーンも最高。そのかっこよさに鳥肌が立つわ。

時代劇や歴史物が好きな人はみんな好きじゃん。

心伝での新選組は酒を飲んで、歌って踊って信念のもと人を切る、近藤局長が大好きな人たちでした。

孫六兼元が新選組を好きなのも分かる気がする。

孫六兼元は新選組の元主に思い入れがめちゃくちゃある刀剣男士たちの中で、やや一歩引いたところで冷静に周囲を俯瞰している刀な印象。

だけど元主の斎藤一と対峙するときには新選組への思い入れも熱さも垣間見せててふり幅がすごい。

「自分を扱ってきた恐れ知らずの人斬り連中の中で、気に入ってたダンダラ模様の連中が時間遡行軍に良いようにされるのが我慢ならない」って言うのは、格好良すぎる。

手でハートマーク作るようなお茶目さや安定と仲の良さを見せたりするギャップもずるい。

一文字則宗:愛が刀剣男士を強くする

孫六兼元:なるほど愛か(手でハート❤)

加州清光:そこ乗っかんないで

大和守安定(孫六のハートを突ついてる)(可愛い)

安定と仲が良いのは孫六兼元の声優の杉田さんが大和守安定のビジュアルが好き(女の子と勘違いしたり、キャラグッズに手を出したり)だからかなと思ったんですが、ひょっとして伊庭八郎いばはちろうの逸話も絡んでるんでしょうか。

伊庭八郎は負傷した左腕を切り落としながらも戦った隻腕の美青年剣士です。
五稜郭の戦いで銃弾を受けながらも生きながらえたそうですが、土方歳三が銃弾に倒れ亡くなった翌日にモルヒネを飲んで自決した、浮世絵でも人気の「イバハチ」

享年は26歳。沖田総司は24歳(諸説あり)若い主が早死にする時代ですな…。

持ってた刀は孫六兼元で伊庭家には大和守安定も現存してるという、いわゆる同じ元主を持つコンビでもあるらしいですね。

一文字則宗

最初は声が高めで青年風だった一文字則宗が加州たちと話すうちに段々と爺みが増していきます。

一文字則宗が「持てるものこそ与えなくては」という台詞を口にしたときは正直宇宙猫でしたな。

政府刀剣の繋がりを匂わせます。長義の台詞を言う一文字則宗なんか良いな…。

ネタバレですが、監査官のままで戦闘もします。
インバネスコートが翻る様はあまりに眼福すぎる。

こんなんここでしか見れないやつじゃん。
放棄された世界で、刀ステ世界だけで生まれたありえないはずのつけたりじゃん…!

一文字則宗が刀剣男士の強さは愛で、愛こそ鎖と言うのは禺伝を思い出して情緒が死にそう。

自分はやっぱり一文字則宗が好きだ。

愛されるためのつけたり。
誰かが付け加えたかった物語。

心伝の中で、本来の歴史とは違う諸々を「誰かがそうであれと願い付け加えた」愛なのだと語る一文字則宗に、若干許された気分になります。(ハピエン2次創作大好き)

ちなみにですが、菊一文字を振る沖田総司の創作小説は沖田総司の姉の子孫が、彼が憧れてた一文字の刀を物語の中だけでも持たせてほしいと願ったから作られたそうです。

つまり、そうであってほしいという愛と願いから生まれた物語を基にして生まれた菊一文字。

その大本である一文字則宗は、だからこそ愛を語る刀になったんでしょうね。

歴史上人物

武士ではなかった人たちが、武士として生きて死ぬために戦った物語でした。

近藤勇に武士としての最期を与えるために山南さんは歴史改変を選び沖田総司に後を頼んだ。

沖田総司も病に倒れるのではなく、土方歳三のように武士として、最期まで戦うために。

原田左之助の師匠である谷三十郎が亡くなったのは慶長甲府の戦いの前だけど、場所は神社の階段で…。
実は彼も戦いで死ぬことが出来なかった人なんですよね。

左之助とのやり取りも最期を感じさせながらもどこか満足気でした。

満足に戦えなかった人たちもみんな、最期まで戦って夢を見ながら咲いて散る。

歌舞伎の花道のようでした。

今作の心伝では新選組の、特に沖田総司が心伝の主人公と言っても過言ではなかったと思います。

沖田総司が、私のせいで新選組が終わってしまったと慟哭して、子どものような声で泣く姿にこちらも泣く。

「自分がいたら終わらせなかった」、「新選組を愛してほしい」、「許してほしい」という子どものように傲慢で、我儘で、誰にも言えなかった内面の後悔を愛刀2振りにだけ吐露する姿が辛い。加州も安定も辛い。

辛いけど、二振りにしか本音が見せられなかったんだろうなぁ…!

沖田君と対峙するのが加州と安定で良かったし、二振りが一緒でよかった。
ゲームでは加州しか対峙できなかったけど、舞台では加州の隣に安定がいてくれてよかった。
互いに支え合える距離にいてくれて良かった。

沖田総司の慟哭が深すぎて、重すぎて、こんなん加州だけで背負いきれんだろ。

加州清光が初期刀の審神者という立ち位置なだけの自分でも、1か月前の舞台を思い出すだけで未だに泣ける。

安定が「沖田君が居たから新選組が歴史に残った」というのは確かに事実で、ただそれは翻ると…。

「天才剣士の沖田総司が早死にしたから悲劇として歴史に残った」

ということでもあるんですよね。

沖田君の走馬灯は血を吐いて倒れて、刀の加州清光も折ってしまったという後悔に塗れた池田谷事件の走馬灯なんですよ。

近藤勇を武士として死なせてあげたかった。
病に倒れず武士として最期まで仲間と一緒に戦いたかった。

そんな願いを「夢です」と言いながら、実際に見る沖田君の走馬灯がコレなんて泣いてしまう。

というか泣いてる。

感想記事を書きながらも思い出すたび泣いてる。

「私も土方さんと一緒に北の地に生きたかったなぁ」と少年の声と笑顔を見せるのに、無垢な青年に死者の諦念が混じって沖田総司という人物像に更に深みを増しているんじゃないかと思ったり。

彼らの表情や仕草一つ一つがキャラクターそのものであり、舞台上で生きていると思わされましたね。

舞台セットや演出

舞台が回って、ぐるぐる回りながら、戦って。

BGMとも相まって、天伝や无伝を思い出します。というかステアラを思い出す。

たぶん今でもステアラがあったら心伝の会場に選ばれてたんでしょうな。

普通の劇場でステアラを再現しようとしてるの控えめに言ってその発想がヤバい。

演出に関しても、「そうきたか!?」の連続でした。

ダンダラ羽織りを着て戦う新選組刀剣もそうですし、演出それぞれに意味と逸話をもたせるのが上手すぎる。

沖田総司が扇子を持って舞う。
「愛してほしい」と慟哭する。

一文字則宗が扇子をもつことにも、加州清光が愛されたがりなことにも意味を持たせたの凄い。

末満さんの演出マジですごい。

末満さんの脚本は毎回エグすぎるし、正直また地獄に地獄を重ねていくミルフィーユスタイルだと思ってたんですが、今作は「戦って死ぬことに意味がある」わけです。

戦って散る様すらもただ悲しいだけではなく清涼感すらあるという。

なんだこの地獄過ぎる脚本を「地獄を歩くことに意味がある」と魅せていくストロングスタイル。

沖田総司の様々な衣装や表情が次々と変わるシーンでは、その演技力に感嘆しました。

沖田総司七変化すぎんかね

徒然に

歴史を変えてしまったことに対して、「許して欲しい」、「新撰組を愛して欲しい」と請われて、この形ならば揺らぎとして残しても良いんじゃないかと思わされたのあまりに強すぎた…。

沖田総司と、なにより山南敬助の策謀がすごいんだと思います。

刀ミュを例にするんですが、江水は修正されてしまった歴史の中で吉田松陰先生が生き残っていたから自分的にはあり得ないしあり得てはいけない歴史だと忌避の気持ちが強かったんですよね。(ストーリー的にもそれが正解)

自分はめんどくさい方の吉田松陰先生オタクだと自覚はあるんですが、「周囲に尊王攘夷という火種を点火して、自身は盛大に燃えて散ったのが吉田松陰」だと思ってるんですよ(そして高杉晋作など一部にはニトロ並みの影響を与えた)

「生き残った吉田松陰」があまりに地雷でした。解釈違いは認める。

だから今作刀ステの「近藤勇を最期まで武士らしく」という願い。

近藤勇が斬首でなく戦って死ぬのなら、それはどれだけ願った結末でしょうか。

これが例えば「近藤勇を生きながらえさせる」とかだとここまですんなり受け入れられなかったと思います。

自分の中の新撰組オタクの部分が大号泣してる。

せめてこうであれと願った世界じゃん。

新撰組の物語では悲劇の剣士である沖田総司や幕末最期の武士として土方歳三がピックアップされやすいですけど、新撰組の大半は近藤勇を中心に集まった集団なんですよね。

近藤さんへの願いのために山南敬助は斬られることを望んだし、沖田総司は病に倒れず守って戦うことを選んだ。

今作はマジで新撰組が好きな人は観てほしい。

刀ステシリーズを知らなくても大丈夫だから(何回でも言う)。

今までの刀ステシリーズは「心が非ずと書いて悲伝」、「禺(人形)に心を与えるのは愚かだと言われた禺伝」などでした。

今作は「心の中心にあるのが愛で、さむらいが心を支えに志士となるから心伝」だったんだろうなと思いました。

心伝を動画配信で観る

舞台『刀剣乱舞』心伝 つけたり奇譚の走馬灯をまだ見ていない方、もしくはもう一度その感動を味わいたい方に朗報です。

この舞台はDMM TVで配信中です。

ぜひ、この機会に動画配信でチェックしてみてください。

自宅でゆっくりと視聴できるので、何度でもその感動を味わうことができます。

また、見逃したシーンやもう一度見たいシーンを繰り返し楽しめるのも動画配信の魅力です。

ぜひ、この機会に動画配信でチェックしてみてください。

日程は6/9の昼公演(全景)と夜公演(スイッチング)、そして千秋楽7/21昼公演(全景)と夜公演(スイッチング)になります。

ライブ配信後も楽しめる見逃し配信付き!

配信の販売期限と見逃し配信の期限は注意してください。
購入は期限当日18:00、視聴は期限23:59

ライブ配信は開始1時間前から配信ページに入場可能です。

初回配信の会場はTHEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)、千秋楽の会場は博多のキャナルシティ劇場になります。

ライブ配信

■配信について詳細

🔶2024年6月9日(日)12:30(全景)
🔶2024年6月9日(日)18:00(スイッチング)
配信形式:ライブ配信+見逃し配信
販売期間:6月13日(木)18:00まで
見逃し配信:2024年6月10日(月)18:00~6月13日(木)23:59まで
🔶2024年7月21日(日)12:30(全景)
🔶2024年7月21日(日)18:00(スイッチング)
配信形式:ライブ配信+見逃し配信
販売期間:7月25日(木)18:00まで
見逃し配信:2024年7月22日(月)18:00~7月25日(木)23:59まで

■販売価格

  • 全景:2,500円
  • スイッチング:3,800円
  • 2公演セット:5,800円

2公演セットだと500円安くなってお得ですね。

スイッチングだけだと焦点の当たっている男士以外の動きや演技が見れないので、推しの定点をしたい!という人は全景がおすすめ。

■配信ページ

■特典映像

限定特典映像もあります!

刀ステは毎回メロン狩りしたり餅つきしたりするトンチキ特典映像が付いてきます。

今回はメインキャストが浴衣を着て京都の町を散策するようです!

心伝 つけたり奇譚の走馬灯:まとめ

今回の記事では舞台「刀剣乱舞」心伝つけたり奇譚の走馬灯のあらすじや感想、舞台演出についてと、配信情報をまとめています。

刀ステシリーズが好きな人、新選組が好きな人、新選組刀剣や一文字則宗が好きな人にぜひ視聴してもらいたいと思います。

この舞台はDMM TVで配信中で、何度でもその感動を味わえます。

また、特典映像やメイキングが充実したBlu-ray & DVDも発売予定です。

ぜひ、この機会に舞台の魅力を体験してみてください。

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